虹色のスープ

あなたは 休息で凝固した銀のスプーンを大地に並べ

これまで手放した鋭い言葉や哀しみで滲んだ布切れを

祝福の側面として

無条件の中で彩られた世界に織り込んでくれた

あなたは 生命を水差しいっぱいの新しい理解で充してくれた


儚い幻か

真昼が過ぎ 天井から吊り下がるロウソクに 火を灯すと

今まで見えなかったものが見えた


創造の森を飛び回り

魂の調べを歌う 小鳥の姿が

かごの外で揺れ動く

今よりもひと回り大きな 幼年時代の私の姿が