星をでた3人は、それぞれの故郷となる星に帰りました。3人は物理的に会わなくても、眼を瞑り、集中することで、いつ何時でも繋がり、コミュニケーションを取る事ができました。3人それぞれの星では、そのコミュニケーションが主流なのです。
さっそく、3人は記憶を忘れた存在達について、話し合いました。記憶を忘れている存在達は、自分達が住む星を、「us」「アス」と呼んでいた為、3人も、記憶を忘れた存在達が住む星を、「アス」と呼ぶことにしました。アス人は、存在する全てのものに名前をつけており、彼らにとって名前はコミュニケーションをとる際に必要でした。
3人それぞれの故郷では、言語を使わずに、正確な感情とイメージを使って、コミュニケーションを取る為、アス人の「言語」という概念は、3人にとっては非常にユニークなものです。無限の智慧を言葉という非常に小さな針の穴に通して伝える事はあまりにも難しいのです。
3人は名前を持っていませんでしたが、アス人にわかりやすいように、名前を持つ事にしました。3人の名前はE 、I、L、とそれぞれを、一文字で表現しました。